エコランとは、ガソリン1リットルあたりの走行距離(燃費)を競う競技です。タイムの速さを競うモータースポーツとは根本的に異なり、「いかに少ないエネルギーで遠くまで走るか」を追求します。


大会について

私たちが参加する「Honda エコマイレッジ チャレンジ」は、1981年にHondaが創設し、以来40年以上にわたって鈴鹿サーキットで毎年開催されてきた競技会です。参加チームはゴールタイムではなく燃費の数値で順位を競います。

上位チームの中には1リットルあたり1,000kmを超える記録を出すチームも存在します。一般的な市販乗用車の燃費が約15〜20km/Lであることを考えると、その50倍以上に相当する数字です。


技術的な仕組み

驚異的な燃費を実現するためには、車両設計と走行戦略の両面での工夫が必要です。

車両が走る際に受ける抵抗は主に2種類あります。タイヤと路面の間に生じる転がり抵抗と、走行中に空気を押しのけることで発生する空気抵抗です。エコラン車両はこれらを極限まで減らすために、車体を軽量化し、空気の流れに沿った流線形のボディ形状に設計されています。

走行方法も燃費に大きく影響します。エンジンをかけて加速したあと、エンジンを切って惰性で走る走法が代表的です。エンジンをどのタイミングでオン・オフするか、どの速度域を維持するかは、コース上でドライバーがピットと連携を取り合い、リアルタイムで判断します。車両の設計だけでなく、走行中の操作判断も燃費を左右する重要な要素です。


エコランに取り組む意義

現代社会は化石燃料の枯渇や気候変動といったエネルギー問題に直面しており、自動車分野においても燃費改善や排出削減は引き続き重要な課題です。

エコランは、限られたエネルギーをどう効率よく使うかという問いに、ものづくりと走行技術の両面から実践的に向き合う競技です。大学生がチームとしてこの競技に参加することは、環境問題への理解を深めるうえで有効な経験になると考えています。

徳島大学エコランプロジェクトは、競技への参加を通じて、徳島という地域から環境保全への関心を広げることも活動の目的の一つとしています。


プロジェクトの歩み

徳島大学エコランプロジェクトは2023年に発足しました。翌2024年6月に「Honda エコマイレッジ チャレンジ 鈴鹿大会」への初出場を果たし、2025年大会にも連続出場しています。現在、活動は3年目を迎えています。

車両の設計・製作からデータ解析、走行戦略の立案まで、すべてを学生が主体となって行っています。毎年の大会を通じて技術と知見を積み重ね、継続的に改善を続けることを活動の基本方針としています。